アニメレビュー「リ・モンスター」

こちらは今期のアニメです。まだ4話までしか放送されていませんが、テンポの良さにグイグイ惹き込まれること必至ですので、ぜひリアルタイムでお楽しみください。

主人公の死からスタートする、いわゆる異世界転生物です。
昨今ではスライムに転生したりスケルトンに転生したりと、人間の想像力の無限さに感心させられるジャンルでございます。

今回紹介するリ・モンスターでは、ついに主人公がゴブリンに転生しちゃいました。(笑)

ゴブリンに転生と聞いて、どう思いますか?
私は正直、ナシだよと思いました。

ゲームや漫画に登場するゴブリンは魔物としては最弱で、全身が緑色でパッとしないのだもの。

絵柄もそんなに可愛くないので(とても失礼)見るかどうか迷ったのですが、とりあえず1話目を見たところ、すぐに「これは面白い!」とのめり込んでしまいました。

そう、ストーリーと世界観がバツグンに面白い作品だったのです!
こういう荒唐無稽さは、アニメや漫画の醍醐味ですね。


(あらすじ)

主人公がストーカーに刺殺されるところからストーリーは始まります。

殺されたはずの主人公は、気付くとゴブリンの赤ちゃんに生まれ変わっていました。
そこから生後1日目、2日目と、日記のように淡々と日々の様子が映し出されていきます。


ゴブリンの成長は早く、生後3日目で立ち上がり話すことができるようになります。

ゴブ朗と名付けられた主人公(ネーミングよ)は、一緒に成長したゴブ吉と共に狩りに出ます。初めて仕留めた獲物にかぶりつくと、その獲物の持つ能力をラーニングすることができました。

これは、前世の主人公の能力を引き継いだためでした。
前世の主人公はESP能力者で(この辺はSFっぽい)、食べたものから能力を獲得することができるというレアな能力を持っていたのです。

この能力のおかげで、ゴブ朗は他のゴブリンとは段違いのスピードで成長していき、ゴブリンからホブゴブリン、そしてオーガへと進化していきます。

そしてゴブ朗に引っ張られるように、仲間のゴブリン達もそれぞれの特性を伸ばした進化を果たしていきます。



最弱モンスターからの下剋上。
これがこの物語の本筋であり、最も面白い部分だと思います。
少年漫画の三要素「友情・努力・勝利」がしっかり取り入れられて、どんどん成長していくので面白くないわけがない。

そして、人間の倫理観ではNGなことでも、モンスター的には正しいと納得できてしまうところにも謎の面白さがあります。

戦って勝ったのだから、相手を食料にするのも気まぐれに助けるのも自由とか。

まだ放送されていない部分なのでネタバレになりますが、大切な人を亡くした時に、その人を食べて悼むという場面があり、人間的にはギョッとしそうな表現ですが、モンスターとしての深い哀しみを表す名シーンだと感動しました。
(2024.06.25追記:これはゴブ爺が亡くなるシーンのことでしたが、アニメ12話では割とほのぼのとした大往生として描かれていましたね。確かにTV放映では倫理的に難しいシーンでしょうけれど、ちょっと残念でした😅)

あと、ゴブ朗というキャラクター自体も魅力的ですね。
モンスターなのに「~でしょ」と優しい言葉選びで話すし、女の子のこういう所って素敵だなと微笑ましく感じていたり、お酒に目がなかったり、中身が普通の人っぽいところに共感できるし、可愛らしさすら感じます。


アニメの続きが気になりマンガアプリで無料で読めるところまで読みましたが、この後の展開も面白かったので自信をもって紹介させていただきます!